ジェンナーロ・イヴァン・ガットゥーゾと私、2

サッカーとかを愛する馬鹿な男のページ。

「あいつがトラブル」1989年/フジテレビ

まあ俺がはてなダイアラードラマ百選ふってくれリストに名前を書いておいたの
もこのドラマの事を書いておきたかったからな訳で。大好きだったんですよ。悲し
い結果に終わりましたけど。

このドラマ放送が始まる時は結構話題になりました。まずこの当時トップアイドル
だった南野陽子がロングヘアーをばっさり切ってショートカットに。ええ覚えてい
ますとも記者会見を。以前スケバン刑事で一応刑事役をやっていたものの、本格的
な刑事役は始めて、髪を切ってイメージチェンジを図って挑む。かたやもう一人の
主役としてあの刑事ドラマの傑作「太陽にほえろ!」マカロニ役、萩原健一が久し
ぶりの連続ドラマ出演、しかもそれが刑事ドラマ。こりゃ話題にならない方がおか
しい。しかもこれは記憶が定かでないのですが、確かこのドラマ、これまた伝説的
なバラエティ番組、おれたちひょうきん族の後番組として始まったはず。どこから
どうみても話題にならざる終えない、そんな番組だったのです。

ここで全放送リストをあげてみますと、
    
Vol.1 「こんな刑事いる!?」 Vol.2 「お前なんか刑事やめちまえ」 Vol.3 「そこまでやるっ!」 Vol.4 「現金強盗!!サンタを追え」 Vol.5 「暴走デカは誘拐犯より恐い」 Vol.6 「いまどきの刑事は死なない」 Vol.7 「爆弾かかえて突っ走れ」 Vol.8 「ぷっつん!3人組vsチンピラ」 Vol.9 「恐怖の白バイ野郎」 Vol.10 「刑事と泥棒大脱走」 Vol.11 「24時間追っかける」 Vol.12 「逃亡刑事はワル」 Vol.13 「人質救出作戦」 Vol.14 「警察が占領された」 Vol.15 「はみ出し刑事最後の戦い」
全15回って中途半端ですよね。そうなんです、このドラマ視聴率不調で打ち切り食ら ったんです…。ちなみに主要キャストは
美咲令子:南野陽子 沖田淳一:萩原健一 城野 裕:織田裕二 虎田 猛:宍戸開 猿渡 哲:うじきつよし 水原万吉:橋爪功 金子徹男:伊武雅刀 唐木隆三:寺田農
とかなり豪華。でも打ち切り。個人的には織田裕二にしたらこのドラマは黒歴史扱い なのではないかと。まあ俺なりにこのドラマは失敗した理由を挙げてみると、 ・「スタイリッシュな刑事ドラマ」を狙ったのはいいが、偉大なる先人であるところの 「あぶない刑事」の二番煎じと見られてしまった。 ・ひょうきん族を見ていて人達はドラマを望んでいなかった、尚且つ刑事ドラマではド ラマを見る層を引き付ける事も出来なかった。というより土曜日午後八時という時間帯 はドラマと合っていなかった。 なのかなあ、と。個人的には決して駄目なドラマではなかったと思ってるんですけれど も。マイアミバイスみたいな刑事ドラマシリーズにもなりえる可能性もあったと思うん ですけどそれは過大評価かしら? 横浜を舞台に架空の「失踪人課」で繰り広げらる 時にシビアに、時にコミカルに進む展開。無茶な捜査を続けた結果、新宿署から追い出 され横浜で刑事を続けるどころか、新しい課まで任せられた萩原健一ふんする沖田が、 若い者に振り回されつつ、暖かく厳しく部下たちを率いる姿。射撃で五輪代表候補とな りながらプレッシャーに弱さから正式な代表には選ばれず、刑事の仕事で認められよう と少年課の刑事ながら強引な捜査で内部から厄介者扱いされ、そのまま沖田の部下とな った南野陽子扮する美咲令子。沖田に見守られながら少しずつ刑事として成長するその 姿を個人的にはもっと長く見たかったなあ、と思います。キャストは上に書いた通り豪 華でしたし、脚本も悪くはなかった。ただうまく時代の流れに乗ることが出来ずに咲いた 刑事ドラマの仇花。この頃からドラマ枠の流れは1クールで区切るドラマ(いわゆるトレ ンディドラマって奴ですな)に移行し始めました。どんなに面白くても3ヶ月で話を終え る、そのスタイルもいいですが、たまにはロングスパンで見るドラマがもう少し増えて もいいんじゃないかなあ、と思います。しかしこの刑事ドラマで失敗したフジテレビが その後「踊る大走査線」で刑事ドラマの新たな金字塔を打ち立てるってのはなかなか面 白い結果でないかと。しかも主演はこのドラマで在り来たりな役を与えられた織田裕二。 願わくばこの「あいつがトラブル」での苦い経験があの大ヒットドラマで演じた事への 少しでも糧になっていればなあ、と思います。それだけでもこのドラマが存在した意味 はあると思うので。 で、バトンなのですが、自分もふってくれリストから選んでいただきましたので、ふっ てくれリストからid:arugha_satoruさんにバトンをお渡ししようかと思いますでの、 どうかよろしくお願いいたします。