イタリア代表23人選出
自分の国の代表が選出された時は淡白だったくせに他の国は結構取り上げる男、それが俺。まあ今一 番好きな選手がいる、ついでに代表に選ばれたわけだから多めに見てほしい！ つー訳で。他の国だとサプライズつーかギャンブルっぽい選び方をした監督もいる中、リッピ監督は 非常に堅実な選び方をしたって言うのが第一印象。そういう点ではいかにもイタリアの監督だなあ、 って気がしました。基本的に各ポジションに二人を選ぶ堅実な選出ですな。一応インザーギなんかは リッピ政権では今まで一度も選出されなかった訳ですけど今シーズンの爆発力＆元々の実力を考えれ ば決して意外ではなく。そう思うとやっぱり堅実。以下ポジション別考察をば。○ゴールキーパー ジャンルイジ・ブッフォン（ユヴェントス） アンジェロ・ペルッツィ（ラツィオ） マルコ・アメリア（リヴォルノ）賭博問題で揺れているブッフォンですが当然の選出。今シーズンはシーズン開始前の怪我もありちょ っと精細を欠いた面もありましたけどそれでも世界トップレベルのGKであることは疑いようも無く。 賭博問題で処分を受けない限り第1GKの地位は安泰。第2GKのペルッツィも実力・経験とも問題は全く 無く何かブッフォンにトラブルがあっても代役は十二分に務めてくれるでしょう。第3GKは若いアメ リアで。リッピはこのポジションでも色々と選んではいたんですが若さを選んだ格好に。モナコのロ ーマとかデ・サンクティスは予選や親善試合で何度も呼ばれたんですけどチームの不調が響いてしま ったのかもしれません。○ディフェンダー マッシモ・オッド（ラツィオ） アンドレア・バルザーリ（パレルモ） ファビオ・グロッソ（パレルモ） クリスティアン・ザッカルド（パレルモ） ファビオ・カンナヴァロ（ユヴェントス） ジャンルカ・ザンブロッタ（ユヴェントス） アレッサンドロ・ネスタ（ミラン） マルコ・マテラッツィ（インテル）CBのレギュラーであるカンナヴァーロ＆ネスタは磐石。レギュラーCBに関して言えばイングランドの ファーディナンド＆テリーと並ぶ最強レベル。ただこの二人の内どちらかが欠けるととたんに脆い印 象が。その点が非常に怖い。サイドバックに関しては上でちょっと書いた各ポジションに二人ずつ、 の法則で行くとスタメンは左サイドバックがザンブロッタ、右サイドバックにザッカルドが有力なの かしら。ただこの構成は三人のセントラルMFに誰が選ばれるのか、で変わりそうな気もしますけれど も。個人的には右サイドバックにはオッドよりも、つーかザッカルドよりも選ばれてもおかしくない 人がいますけどそれは改めて書きます。しかしよく見たら8人中3人がパレルモの選手ですな。すげ。○ミッドフィルダー シモーネ・バローネ（パレルモ） マウロ・カモラネージ（ユヴェントス） ダニエレ・デ・ロッシ（ローマ） シモーネ・ペッロッタ（ローマ） ジェンナーロ・ガットゥーゾ（ミラン） アンドレア・ピルロ（ミラン） フランチェスコ・トッティ（ローマ）トッティはFWかMFか微妙な所なんですけどポジション的に一応MFに入れときます。で、トッティが入 るとしたらトップ下＋３セントラルMF。セントラルMFの構成は色々と意見が聞かれますが予選での起 用法は鑑みるに真ん中にピルロ、左にガットゥーゾ、右にカモラネージが基本かな？ ガットゥーゾ かカモラネージの代わりにデ・ロッシが入るかもしれませんけど。ただピルロをレジスタとしたミラ ンのシステムを考慮（ついでにサイド攻撃はサイドバックが担う）するとピルロ（レジスタ）＋ガッ トゥーゾ（守備及びスペース埋め）＋カモラネージ（ドリブラー＋攻守のバランサー、ミランでのセ ードルフ役）と見るのがいいのかも。デ・ロッシはリッピが事あるごとに言っていたピルロの代役か な？ ただ予選リーグで追い詰められて点を取って勝ちたい時はガットゥーゾの代わりにデ・ロッシ を入れたほうが可能性はあると思います。しかしペロッタが今年のローマでトップ下を努めた事は結 構アドバンテージになるような気がしないでもないです。ただトッティの代役はやっぱりデルピエロ だとは思いますけれども。あ、書き忘れてた、祝ガットゥーゾ選出！ 確実とは言われてたけどやっ ぱり正式に決まるとうれしいもんだなあ！○フォワード アレッサンドロ・デル・ピエロ（ユヴェントス） フィリッポ・インザーギ（ミラン） アルベルト・ジラルディーノ（ミラン） ルカ・トーニ（フィオレンティーナ） ヴィンチェンツォ・イアクインタ（ウディネーゼ）インザーギおめ！ やったぜピッポ！ ヴィエリが膝の手術をしなかったらリッピはヴィエリを選ん だと思いますが、それでもピッポが今シーズン類稀なる輝きを見せた事がこの選出に繋がったのは疑 いようも無く。ドイツでも貪欲にゴールだけを狙ってほしいもんです。それがフィリッポ・インザー ギの生き方。とは言えレギュラーフォワードはセリエA得点王のトーニとリッピ政権で常に先発フォワ ードなジラルディーノでしょう。二人ともバリバリのセンターフォワードですが、周りを生かす事も 出来るタイプなので問題はあまり無いと思います。デルピエロはトッティの代打的役割で2トップの一 角として起用される事はあまり無いような。スーパーサブとしての働きは昨年・今年とユベントスで 見せているので心配無し。ただしトップ下での起用ではなく変形3トップの左として使われることでし ょう。で、最後の一枠はルカレッリではなくイアクインタに。今シーズンでの働きで言えばルカレッ リなんですけど、リッピは今まで選んできたイアクインタを選択した格好に。今まで召集してない選 手枠としてはインザーギとルカレッリ、二人を選ぶと言うのは難しかったのかもしれません。そうい う意味ではルカレッリはイアクインタにもインザーギにも敗れた格好に。今シーズンに限って言えば この三人の中で一番点を取っているのはルカレッリなんですけどね……。 他実力的に選ばれてもおかしくなかった選手としてはヴィエリ、カッサーノ、パヌッチ、リベラーニ って所ですか。この中でヴィエリは五体満足ならリッピの評価も高かったので調子が悪くても選ばれ たとは思うんですが膝の手術のため選ばれず。ワールドカップには強い選手なんでもしかしたらもし かしたかもしれませんが、EURO2004での不調を思うと……。逆にEURO2004では攻撃陣の中で唯一気を 吐いたカッサーノはローマで揉めて試合に出れず、移籍したレアル・マドリーでも出場機会が無く。 才能は余りある、ただ精神面で成長が見られなかったのが……。ただまだ若いんでこれからだと思い ます。若き才能を燻らせない事を祈るのみです。パヌッチはDFの所でも匂わせましたが、右サイドバ ックとしては多分イタリア人の中ではトップクラス、ただインテル時代にリッピと揉めた事が尾を引 いてしまいました。リッピとしては実力よりも自分が率いるチームの和を重んじた格好に。監督とし ては決して間違ってはいないと思いますが、それでも惜しい存在ではないかと。リベラーニに関して はおそらくピルロに何かあってもこの選手なら展開力では遜色がないのではないかと思います。ただ その面ではリッピとしては若いデ・ロッシと心中する気なんではないかと。リッピは基本的にフィジ カルが強いMFは好みと言うことなんで、その点でリベラーニは損をしてしまいました。この選手に関 しても選ばないのは惜しいと思います。 以下色々と書いてきましたがこれといった穴も無く、意外性は無いけれども確実に勝ちに来た選出だ と思います。スロースターターなイタリアなので初戦でやらかしてそのままズルズルと予選落ち、と いう可能性は無い訳ではないですが、このメンバーでいい所行けなかったらもうそれはしょうがない レベルのチームだとは思います。
