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ジェンナーロ・イヴァン・ガットゥーゾと私、2

サッカーとかを愛する馬鹿な男のページ。

セリエA 第31節 

ミラン 3-0 インテル

ただでさえチームの意地と意地がぶつかり合うダービー。しかし今回のミラノデルビーは意味が
違った。一位と二位の直接対決。二位のインテルが勝利すればその順位は入れ替わる。近年、
ここまでリーグ的に意味があったデルビーがあっただろうか。いつもはふざけている自分ですが
今回は真面目に今回の試合を語ってみたい。

結論から言えば上記の通りなのだが、個人的にはミランがインテルに勝利した、というより
アッレグリが監督としてレオナルドに勝利した、という印象を受けた試合だった。若き戦略家
として純血の名門ミランとしては異例の抜擢を受けたアッレグリ。かたや去年予想外のミラン
監督就任、モチベーターとしてロナウジーニョを蘇らせたが、ベルルスコーニとの衝突を経て
もしやのライバルチームの監督に就任したレオナルド。戦前では調子を落としているミランに
対し、好調を維持しているインテルが有利との予想が多かったが監督としての能力は思いの外
残酷だった…。

ミランの戦略はシンプル、「全員守備、全員攻撃」。後方や中盤でボールを奪った場合は必ず
攻撃に繋ぐ意識を忘れない。前線からのチェンジングも決して怠らない。そして試合開始47秒
でのゴール。これが非常に重要でこの戦略とピタリとハマってしまった。インテルとしては
不運だったが、ガットゥーゾロビーニョの連動、そしてパトの体制を崩しながらのシュートは
賛美に値するだろう。これで余裕が持てたミランは中盤を中心にボールを奪いに奪いまくる。
この試合のMOMはパトで間違いないが、影の主役はファン・ボメルガットゥーゾ(途中で
太ももの怪我のためフラミニに交代)、セードルフボアテングの五人だろう。

対してインテルはフォーメーションが4-2-1-3。今更だが去年レオナルドがロナウジーニョの為に
採用した物を採用してきた。戦略の意図としてはミランの弱点とも言えるサイドを攻める為だと
愚考するが(エトーを左サイドに起用したのがその証明)、試合開始早々の失点で前線組が
攻め気に逸ってしまい、また上記したミランの苛烈なプレッシングによって攻守が完全に分断
してしまった。とにかく相手に与えるスペースがあまりにも広大すぎた。頼みの左サイドは
サネッティがパトとアバーテの素晴らしい動きで完全に自陣に釘付けにされてしまい、攻撃は
個人技頼り。対してミランは必ず複数でボールを奪いにくるため、有効的な攻撃の手が打てない。
それでも3回ほどミランのゴールを脅かしたのは流石だが、アッビアーティの好守とミスで点を
奪う事が出来なかった。ルシオが累積欠場で試合に出れなかった不運はあったが、出来はいいとは
口が裂けても言えなかった。

そして、レオナルド監督の弱点がここで露呈する。出来が良くなかった前半に対し、後半で何らかの
修正を施す事をしなかった、いや出来なかったのだ。後半の入りは全く前半と同じ。ミランの全員
守備に手も出ない。そしてルシオの代わりとしてCBに入ったキヴの退場。ここで試合は決して
しまった。ただでさえ相手に与えているスペースが尚更広大になってしまった。パとの二点目は
入るべくして入ったゴール。とかく、レオナルドはこの試合で自分が監督として、戦略家としては
まだ充分ではない事を現してしまった。インテルの敗因は選手の能力ではない。監督の差だった。

こうして天下分け目のミラノデルビーは終わった。だがセリエAは終わらない。ナポリはミラン戦の
敗退を物ともせず、首位ミランと勝点3差。まだ、スクデットの行方は分からない。